【こぶ平’S VIEW】関東学生ラクロス 〜特別な年の1部の戦いから見えたもの〜

ラクロスにとっても、特別な年となった2020年。11月29日昨年大学日本一となった関東学生の1部特別大会の決勝が駒沢オリンピック公園陸上競技場で開催された。
そして、昨年ここでこの日に全日本学生選手権決勝が行われたその場所に、男子:早稲田、女子:立教が戻ってきた。
今年の決勝戦の見方には色々なポイントがあったと思う。

大きな見方としては、コロナ禍で今年のラクロスを各チームでどのように位置づけるのか?(詳しくは、今年のラクロスの振り返りで述べたい。)
①やはり勝つことをメインにするのか。
②来年以降につなげるために、新しいことを含めて、色々なスタイルにチャレンジしてさらにNext Generation Lacrosseを構築する事をメインにするのか。
③純粋にラクロスを楽しむのか?

決勝でもその姿勢を貫けるのか?やはり勝ちに拘るのか?注目してみた。

男子ラクロス
今シーズンクラブも含め、男子の場合は攻撃力の進化が遅かった、早稲田に対してもその印象はぬぐえなかった。そんな中フェイスオフの進化を見せ、”天性のラクロス小僧”(いい意味で)と言われたキャプテンの意気込みが高い慶應の攻撃力に注目が集まる形だった。

女子ラクロス
女子大学を含め練習ができない大学も多くやはり、得点力に関しては高くはなかった中、得点力の高さを見せつけて決勝まで危なげなく勝ち上がってきた立教明治の戦いは、昨年決勝の再現であり、至極妥当な対決となった。

女子決勝|立教 vs 明治

定点的に、長年見続けているとわかってくるポイントがある。
立教と明治は、昨年、今年と、両校は同じようにポゼッションを確実に取ってそこから、パスの緩急、個のスピードによりブレイクを図り、得点機会を創出する。
その中で。計算しつくしたようにフリーショットの機会も得ていく。そういう形でゲームを作ってきた。
そして、昨年は関東の決勝で相まみえて、結果は6対4で立教が勝った。その時点で立教は3年生が主体で、自分たちで考えた立教のできる新しいラクロスを構築する途中でであったはずだ。

対して、明治も主力に4年生は多いものの、明治史上珍しい?二年生3人が主力級の活躍をし2018年の苦境から決勝へ進んだチーム中でも2番の内野選手、5番の小瀬選手は大学からラクロスを始めた選手の進化系として注目をされていた。
その中で、決定力の差と、ショットの機会を作る事の上手さにおいて立教が勝った結果が6対4であった。
ただ、立教逆転のポイントになったのは、当時2番(3年生)櫻井選手のドライブだった事は記憶に新しい。

そうして迎えた、今年のリーグ戦、特別な環境というのは同じ条件として、両校が順風満帆であった訳ではなかった。

立教は、ほぼ主力が残り、そのまま進化をすれば優勝間違いなし感がある中でのコロナ禍。
そして、決勝戦を控えてのアクシデントに見舞われる。
明治は、春先(コロナ禍前)4年生の穴が埋めきれず、もがき苦しんでいた姿があったのを見ていた(次年度チームが関東のU-18チームに苦戦する等)。
そして迎えたシーズン、逞しいチームを作ってきた両チームポゼッションを主体とするスタイルには変わりがないものの立教らしいスタイリッシュさと、明治らしい純烈さの出る試合で、大差で勝ち進んできた。
ただ、早稲田に17対1と勝ち切った立教の攻撃のバリエーションの多さ、決定力に一日の長があるとして、戦前予想は 6対4 明治の決定力向上次第では、 9対7 と立教有利を予想した。

そして、迎えた決勝戦。
試合前に、コーチの方からお話を聞く機会が持てたのだが、一つだけ大きな違いを感じた。

立教大学の選手は この試合に 勝つことを目的とはしていない。かといって次世代育成の場とするものでもない、今まで作ってきた「ULTIMATES」を表現しきって勝つ事、そして強いて挙げるなら、決勝戦前にして、けがでフル出場が叶わなかった1番エース 昨年のゲームチェンジャー&ポイントゲッター の為にも立教らしく(楽しんで)戦うという事

明治大学の選手は、日本一の為には何をなすべきかをわかっているコーチ陣のリードもあり逞しさを増した3年生に、強みの高いリーダーシップが備わり、大学1番のゴーリー中心のディフェンスで昨年を超えるという強い意志が感じられたという事。

この良く、誤解されがちな”楽しむ”という表現について、改めて考えさせられることとなる試合が始まった。

スターティングメンバー
立教は 2年生 1名 3年生 2名 4年生 7名  ベンチには2名の1年生
明治は 2年生 1名 3年生 3名 4年生 6名  とほぼ同じ年代構成

ここで両チームに意外な感じを持った。

立教に関して、昨年のレギュラー3年生で、強力なAT、MF陣がそのままかと思いきや、10番3年生安田選手のDFからAT/MFへの転換、6番金谷選手の進化を感じさせる登用に新チームの進化、というか1番のいないチームへの期待が表れていたのかもしれない。

明治に関しては、2年生 藤村選手のスターター登用も面白い構成だった。

そして、試合に対して、両校が研究を尽くした結果の1Q、特に積極的に高い位置からのディフェンスから、何ができるかそういう事を探る1Qになった。
      
さらに、試合の入りとして、前述のようにエースでゲームチェンジャーのリタイアにより、相手の出方を見極めて入る立教としては、より一層手探り感の強い1Qとなった。
明治は、やはりポゼッションを主体に、4番5番のブレイクをポイントとした攻撃を仕掛けて来た。そのスタイルは、フロント5の決定力の進化を確認するものだったと見えた。その中キーマンの2番の動きに注目をしていたが、前半を通して2番のドライブは見せなかったのは明治の仕掛けの1つだったと考えている。

互いに、相手の研究を尽くした様子が見える1Q、特にDFの距離感に高いレベルを示す事からスコアの低いゲームとなりそうな予感を覚えた。

立教は、1Qでの明治の攻撃は織り込み済みで、0対2ぐらいでも仕方がないかなという、想定以上に、攻撃のブレイクスルーを見つけられた1Qとなった。
それは、立教は3番折笠選手、9番ジョーンズ選手という2枚のくノ一プレーヤー*1がいてゴール裏からの攻撃に独特のタクティクスを持つチームであるが、明治は今年の新ルール(DFがクリース内に入ってもOKというもの)も活用し見事にゴール裏からの動きを封じて見せたことを確認できた事である。ジョーンズ選手のゴール前のどく時の動きからのブレイクスルーがはまる形を作りえたが、最後のところでDFの寄せ、ゴーリーのポジションがそれを
最終的なブレイクと成しえなかった。

*1 くノ一プレー:変幻自在のポジショニングにより、DFの死角から出現して、息の根を止めるようなショットを繰り出すプレーを”こぶ平ラクロス用語として”くノ一プレーと称す

一方の明治は、立教のDFに対して何を、今までできたクリアが思うようにならずに、焦りにも似た感覚が支配したように見受けられた。4番佐藤選手 5番小瀬選手の枠外ショットやDF14番前橋選手の目を見張るランニングショットがポストに嫌われるなど、惜しいポイントもあったがこれまでとの闘いとの違いが、決定力に影響したのかもしれない。

1Qでブレイクスルーの道をまず見つけた立教に、2Qビッグな時間をもたらすことになった。
2Q 立教が支配する。
ドローにおいて、ルーズボールも取り切った立教は、ゴール前での攻撃で、裏のノンボールマンの動きを含め、ボールマンに道を作る動きから、10番新ATの安田選手に6番金谷選手のハイタワーのランニングショットが決まりリードすると、フェイスオフを渡さずポゼッションから明治のファールを誘発、2番大川選手が3回中2回のフリーショットを決め切り4対0。ポゼッションもほぼ立教が制するクウォーターとまった。
この原因は、ドローを5本を支配したのが立教だったことに他ならない。立教のドロワーは4番樋口選手が主戦だが、ここでは16番の仲本選手も対していた。この辺立教の対応力の良さが、存分に出たクウォーターとなった。

3Q開始前の15分間における明治のベンチの様子に注目をしていたが、焦る感じはなく、恐らくは「試合前の想定内でしょう」程度の事だったのではないか?と思うような雰囲気だった。

ただ、ドロー周りの徹底と、4,5番の次のプレーヤーの動き。特に前半封印した?のかもしれない2番の動きに対しては何らかの変化が出るものと見ていた。

そして始まった3Q
まず、ドローはダウンボールを初めて制した、明治がようやく自分たちの思うポゼッションに着けた形で始まり、立教のボールマン以外の動きにも対応、又長身がであるが故か?下を狙われていたゴーリー1番桃井(もものい)選手も本領を発揮しだし、立教の揺さぶりにも的確に対応、そして
生まれたポゼッションから4番佐藤選手のブレイクショットのはこぼれ球に対応した2番内野選手のスクープショット、そして26番2年生の藤村選手の抜擢に応えた、倒れこみながらのブレイクショットも決まり4対2と差を詰めて、4Qへと勢いをつけた。

対する立教は、前半の動きから後半に対応力を見せ勝ち切るパターンに持ち込めず、むしろショットも下へのショットに拘り気味にも見え、暗雲が立ち込めた状況だったが、意外にもというか、それが立教? ベンチは明るく、本当にこういう「ギリギリのラクロス」を楽しんでいる雰囲気にあふれているという感覚は、今までにないことで、決勝におけるマインドセットの違い、否、今年の立教のラクロスに対する考え方の違いがそこに垣間見えた気持だった。

試合前に立教の佐藤コーチが言われた言葉で最も印象的だったのは
「もし、試合中に選手に声を掛けるとしたら、『それが貴方達の目指していたラクロスができているのですか?』しかない。」と言われた事でした。

立教が目指したものの真価は又特別に書きたい部分はありますが、恐らく、ベンチも含め誰もが主役、誰もが輝けるラクロスができていたのでしょう。追い込まれても楽しいと思えるチームに、「ラクロスを楽しむ」という事の真意があるのではないかなと気づかされた瞬間だった。

4Qが開始され3Qの勢いそのまま、明治がドローを取るとポゼッションから相手のファールを取ると5番小瀬のフリーショットはポストに嫌われるも、ダウンボールを早く展開、フリーポジションの2番内野選手に渡りショットのをきっちり決める。そのまま流れをつかんだ明治は、立教のファールを誘引。80番のフリーショット難しいところを決めて同点。そして、ドローを連取。立教がその影響でDFが引き気味になる悪循環から、ファールを誘発する時間が続く。そして、明治4番佐藤選手のフリーショットが決まり、ついに4対0からの逆転は、明治の進化を立証するものとなった。

残り4分で、この状況下で立教のタイムアウトに注目をした。
この時にも、立教のベンチでは笑顔が消えることはなく、残りの4分で自分たちの良さを出すことが楽しみなのかと思わせる雰囲気だったのには驚かされた。

再開後、ここで、満を持して1番櫻井選手が出場、立教の選手のチアリーダーとなったことは印象的だった。そして立教のクリアからポゼッション。2番大川選手の右45度からのブレイク狙い(これはこの試合10度目ぐらい。内6度はフリーシュートを得ている。)で、
明治のファールから フリーショット 2度に渡るチャレンジは、明治の最高のディフェンスに拒まれ明治ボールとなる。(明治jマンダウン)ここで、明治がボールをクリアすれば、立教万事休す。

しかし、この展開で自分たちの決めた、オールコートプレスの立教ライドが、明治のゴール裏でのパスミスを誘発、ゴーリーのOoB から立教ポゼッション。マンアップから今まで封印されたゴール裏からの攻撃が効力を発揮する場面、14番古森選手からゴール裏横3弁折笠選手へ、リターンパスを
ゴール前パスラン侵入した14番へショット、ゴーリーセーブ ! 流石     
しかし、こぼれ球クリース際詰めた立教3番折笠選手がスクープ、アンダーでゴーリーの下を抜き切って起死回生のゴール。
エース選手が明治DFを引き付ける中、伏兵が作ったゴールへの機会をキャプテンが決め切る。この状況で輝いたの、全員の前からのディフェンスと献身的な動きだった。

残り2分の攻防は、再度の立教2番の右45度からのフリーショットはパスを回し、裏からの9番ジョーンズ選手へは通らず、ターンオーバーからの明治の攻撃、この日不発の5番小瀬選手のショットは枠外、続く26番藤村のショットはポストに嫌われる不運もあり、このままタイムオーバー。

延長4分のサドゥンヴィクトリーへと続くことになった。

4Qの戦いで、
   ① 両チームのDFがハイレベルである事。
   ② したがってショット数は両チームとも、20本を切っている
   ③ 立教2番大川選手の作り出す攻撃の機会が多かった事。
   ④ ドローは立教の方に強みがある。

という印象だが、何よりもほぼ互角の戦いに持ち込んできた明治の進化と、それでもこの場で立教らしさを出せることを楽しむ姿勢を貫ける「新立教スタイル」が印象的だった。

そして、延長戦、ドローやり直しを、得意のワンハンドで取り切った立教4番の樋口選手の集中力を受けた、立教のポゼッション、立教得意の裏3番から、エース2番の動きに引き付けられた明治DF、右手へロールアウトして左サイド50度から、ハイタワーショット決めたのは昨年の3番前西選手に代わってここでのブレイクスルーを求められた6番の金谷選手だった。
その瞬間は、明治の選手だけ時間が止まったような感覚を覚えている。ロールアウトしながら逆サイドへのパスを見越す明治の思惑など、最初から意に返さないそのランからのショットは明治のゴーリーの反応も許さないものだった。

昨年2番の櫻井選手が書き記した優勝への地図の道を、その先まで繋ぎ足したのは、最後の年にブレイクした6番金谷選手だった。

しかし、そのショットを生み出す為の、全員の動きにこそ立教の目指したラクロスの神髄があるように思えた。そして、この状況で、追い込まれても全力を出せることを楽しんでいる立教のラクロスは「ULTIMATES」という呼称にふさわしいものとなった。

惜しくも、敗れた明治大学だが、確実に立教大学の体を捕まえたといえる。ラクロスの経験者は立教や慶應義塾、日本体育大学に比べると圧倒的に少ないという状況下で、毎年強いラクロスを展開できる、育成力には驚かされる。西の関西学院とも比較されるところかもしれない。
日本一を知り、日本一になるためのプロセスを熟知することが大きな力となることを立証する大学チームである。

両チームとも、4年生だけに頼ることなく、3年生、2年生、そして立教大学は1年生も経験した得難い時間は、来年に繋がる貴重な体験となっただろう。

そういう意味では、立教大学、明治大学が来年の女子ラクロスをリードする事は間違いない。
この特別なシーズンに、いつもよりハイレベル試合を展開してくれた両校に大きな拍手と感謝を送らせていただきます。

そして、最後に、ここまで特別な大会の開催を進め、4年生にラクロスの集大成の場を作って来られたラクロス協会、学生連盟、審判団、Live中継のスタッフの皆さんに、ラクロスを見たかった1ファンとしてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

男子ラクロス|早稲田 vs 慶應義塾

関東学生男子初の’3連覇を目指す早稲田に対し、宿敵であり3年前の日本一以来の優勝を狙う慶應という図式だった。
(勝手な試合前の予想は 7対8 慶應の得点力が上回る予想だった)
男子の場合、コロナ禍の影響が大きかったと感じている。理由はとにかく各試合の得点が低下していることである。そしてこの決勝では、その得点力の低下の影響が大きいのは早稲田大学と予想していた。
そして、慶應義塾は得点のキーマン3番の立石選手が4年生でキャプテンとなり、この試合に掛ける思いは一番強いと見ていた。そして昨年1年時にフェイスオフを任されたビクトール石井選手の2年目の進化が問われる試合という見方もあった。

スターターで注目は
慶應義塾に4名の2年生がおり 4年生 3人  3年生 3人 という むしろこれからのチームと映るのに対し
早稲田 4年生 8人  3年生 2人 と早稲田らしいスターターとなった。

1Q 1st フェイスオフ(FO)を2年生石井選手が取りきると、「ラクロス小僧」の立石キャプテンのミドルレンジだけでなく、インサイドへの、瞬発に輝きを見せ3得点とモメンタムを築く形となった。特筆すべきは1番2年生の中名生(なかなお)選手のパスもコントロールされていた。
1Q 早稲田の攻撃は7分弱 慶應の攻撃に対して後手を踏んだ形でショットも3本ぐらいに終わっている。

ポイントは、フェイスオフと、ミドルレンジからシュート力が低下した中、インサイドの取り合いと、そこへのスピードといった面が挙げられたが、実際にはいつもエンジンの掛りが遅い早稲田の1Qに決めるべき選手が決め切った慶應のクウォーターだったという事だったのだろう。そしてマンアップ時の慶應の攻撃には見るべきものがあった。

早稲田はこの結果から2Q以降、慶應のDFに対してインサイドを狙うブレイクスルーを見つけ慶應のアタックの機会を奪いつつ、ミスをなくし攻撃の精度を高められるかがポイントと考えるようになった。

そして迎えた2Q

フェイスオフ アーリースタートから早稲田のポゼッション。そこでのブレークスルーはまだ見いだせないまま、散発的な攻撃に終わった早稲田。慶應は、1Q同様速いパス回しから攻撃の機会を狙う状況が続き、早稲田が半ばでタイムアウト。
その後のパス回しでミス。慶應のクリアも許し流れを作れない早稲田。しかし、慶應もチャンスを生かせないまま、慶應のDFが輝く展開となった。@q 0対0

3Qの早稲田のブレークスルーが読めないまま、恐らく早稲田の24番のセンターでのプレー辺りがポイントになりそうと考えていた。

3Q 開始早々 フェイスオフから早稲田のライドを交わしてDF97番の選手のカバー、自陣内から放たれたシュートはそのままゴールへ吸い込まれ、Buzzショットゲットで出鼻をくじかれた早稲田、慶應のDFを崩せず、お家芸のミドルショットも出せないままだったが、パスミスのダウンボールカオスから26番のスクープショットがゴールを割り、待望の得点となった。
その後のマンダウンを凌いだ早稲田、しかし、外での単調なパス回しに終始する展開。慶應も決められないまま、早稲田VS慶應 1対4 で終了した。

この場合、3点差というのは、モメンタムを掴めば追い付けるものだが、3Qまででブレイクスルーを見い出せなかったと見えた早稲田の仕掛けに注目の4Qとなった。

4Q もフェイスオフは慶應も、ライドを強めた早稲田、ポゼッションからの展開が速まり、右サイド22番のフリーを作って、決め切ったのは片山選手。ここから、早稲田のハードライドからの圧力が強まるも要所でミスも出て、完全にリズムに乗れない早稲田。ポゼッションは得るものの慶應を崩せなかった。
慶應のカウンターからの96番のショットを早稲田ゴーリーのセーブからターンオーバー、マンアップでリスタート セットオフェンス、5番丸田選手22番片山選手のショットは決まらない、膠着状態も早稲田のハードライドに苦しむ慶應も逆に’追い詰められた感じもしていた。
残り5分を切って、早稲田の攻撃が散発的な印象が拭えないまま、長い4分に入った。

そして、残り3分を切って早稲田の執拗な攻撃に裏から中を付いた0番北野選手のブレイクが決まり3対4と迫る。

そして、どうしてもフェイスオフを取りたい早稲田だったが、慶應がフェイスオフを死守、時間を掛けながらダメ押しを狙う攻撃1度は外すが、リカバリー慶應1番根岸選手のダイブシュートが決まり、クロスチェックの長い1分が過ぎて3対5  慶應義塾が3年ぶりに勝つ結果になった。

結果的に、最後の年を迎えた’ラクロス小僧’立石選手がMVPに輝き1年時と4年時の優勝に貢献したのが象徴的だったといえる。そして攻撃力の特に得意のミドルからのショットが出せないままの早稲田の敗戦は、来年への試金石になったはずだ。

若いチームの慶應は来年に繋がる経験をし、早稲田の来年のチームとの戦いは又厳しいものになりそうだ。

男女の決勝を終えて、やはり相手のストロングポイントを消しあう決勝戦は、タフな試合になる。そんな中ラクロスを楽しんで勝った、立教大学女子「ULTIMATES」の姿は特に印象的だった。

願わくば、彼らが全国大会で戦い、クラブチームと戦う姿を見たかった。

そして、この特別なシーズンを振り返ると。
女子は、来年も変わらぬ図式。男子は慶應を目指して、早稲田、明治、中央、東大、武蔵、立教あたりがの切磋琢磨の時代が来そうな気がする。

という事で、今年の振り返りは又詳しく。

そして改めて 最後に、ここまで特別な大会の開催を進め、4年生にラクロスの集大成の場を作って来られたラクロス協会、学生連盟、審判団、Live中継のスタッフの皆さんに、ラクロスを見たかった1ファンとしてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

こぶ平

決勝のライブ配信のアーカイブはこちらから▼
立教大学 vs 明治大学|女子・関東学生1部決勝トーナメント・決勝
https://youtu.be/_1gWl_PxTJk

早稲田大学 vs 慶応義塾大学|男子・関東学生1部決勝トーナメント・決勝
https://youtu.be/npXTyLTV1a4

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